阿蘇カルデラ内の南部地方は、火山地域特有の湧水が多く存在しており、美味しい水がそのまま飲める場所もたくさんあります。
多くの湧水地の中でも特に有名なのが、環境省が「平成の名水百選」に選定した白川水源です。水質・湧水量ともに素晴らしい白川水源の周辺には、吉田城御献上汲湯、明神池、竹崎水源など、多くの湧水が集まっています。
南阿蘇一帯の湧水は、中央火口丘群からの伏流水を中心に、南外輪山からの水も入り込み豊富な湧出量と良質な水質によって、周辺では古くから農耕や生活用水として大切に利用されている。
このウェブサイトでは、阿蘇にある代表的な天然水の『水の硬度』も掲載(追加・更新)しています。
阿蘇の天然水
南阿蘇湧水群
南阿蘇村は、国土交通省による「水の郷百選」の「水の生まれる里」にも選ばれる湧水群です。
各水源には洗い場・汲み場などが整備されており、普段着のまま容易に給水や作業をすることができます。
南阿蘇水源・水質情報
南阿蘇湧水群で整備されている場所は11箇所。以前はすべての水源で飲料水としても地域で利用されていました。
しかし、近年では環境の変化を含めて安全な湧水が提供できるようにするため、飲料に適している水源では水質調査を実施し情報を公開しています。
以下には、各水源の水の硬度と飲料に適合しているかの情報を簡易的に掲載。くわしい水質調査の数値は各リンク先に載せてあります。
湧水の飲料適合について
飲料適合についての記号情報は以下のとおり。なお、白川水源の湧き水は煮沸なしで『そのまま』飲むことも可能です。
水質調査による飲料適合の記号について
○ |
飲料可能(煮沸消毒を推奨) |
▲ |
飲料不適合 |
N/A |
水質情報なし |
湧き水を沸かす手順
天然水に含まれる菌は熱に弱いので、煮沸することでほとんどの菌を取り除くことができます。
- 湧水を加熱して沸騰させる
- 沸騰後、5〜10分間煮沸する
南阿蘇水源 : 硬度・飲料適合
白川水源 |
南阿蘇で最も人気の水源。『午後の紅茶』CMのロケ地でもある。水質が良く、汲んでそのまま飲むことができる。 |
硬度(ppm) |
飲料適合 |
82.9 |
○ |
竹崎水源 |
田園の直中にあり、湧水量は毎秒2トンと膨大で南阿蘇でも屈指。 |
硬度(ppm) |
飲料適合 |
87 |
○ |
妙見神社の池 |
中二子石集落にあり、田畑の灌漑用水としても使用。水神様が祀られる。 |
硬度(ppm) |
飲料適合 |
N/A |
▲ |
吉田城御献上汲場 |
阿蘇家が統治していた吉田城が使用した水源。すぐそばを南阿蘇鉄道が通過する。組み場・駐車場が充実。 |
硬度(ppm) |
飲料適合 |
146.7 |
○ |
小池水源 |
地域の農地濯漑用水に活用。公園化され東屋・トイレ・駐車場あり。水源上流には水神様が祀られる。ホタル観賞スポットでもある。 |
硬度(ppm) |
飲料適合 |
N/A |
▲ |
明神池名水公園 |
子宝に恵まれる誕生水として有名。汲み場・駐車場・お手洗いが充実。鯉の泳ぐ大池・水遊びの小池・遊歩道と公園化。付近に群塚神社、佐川官兵衛記念館、蕎麦屋あり。 |
硬度(ppm) |
飲料適合 |
100.5 |
○ |
池の川水源 |
地域で飲料水用、生活用水としても活用。農作物収穫量を占う兜石あり。汲み場・東屋・駐車場が充実。隣に岩下神社、付近に閉校した『中松小学校』がある。 |
硬度(ppm) |
飲料適合 |
85.4 |
○ |
湧沢津水源 |
中松地区の耕作地集落にあり生活用水・灌漑としても活用。近代化された汲み場・水遊び場・東屋・駐車場が充実。お手洗い無し。 |
硬度(ppm) |
飲料適合 |
81.7 |
○ |
寺坂水源 |
珍しく水源の上を列車が通過。近隣寺院(正教寺)の御手洗場や、以前は地域の飲料水として活用。汲み場・東屋・駐車場の整備あり。 |
硬度(ppm) |
飲料適合 |
77.5 |
○ |
川地後水源 |
村道と家屋に隠れるようにある小さな水源。地域の灌漑・洗い場として活用。付近に白水高原駅。 |
硬度(ppm) |
飲料適合 |
N/A |
▲ |
塩井社水源 |
塩井神社境内にある水源。熊本地震の影響で一時期枯れた。以前は飲料水として供給される。駐車場は2カ所整備。 |
硬度(ppm) |
飲料適合 |
N/A |
▲ |
水の硬度でコーヒーの味が変わる